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不動産コラム・豆知識

不動産の名義変更を自分でやる費用と手順|相続登記の実例から解説

2026年06月29日

先日、高崎市内で相続した築30年の一戸建てについて相談に来られた50代の男性がいました。「司法書士に頼むと10万円以上かかると聞いて、自分でできないかと思って」とおっしゃっていました。実際、不動産の名義変更は自分でやることも可能で、専門家に依頼するより費用を抑えられます。ただし手続きには時間と手間がかかり、書類に不備があると何度も法務局に足を運ぶことになります。

私は建築士・宅建士・FPの資格を持ち、25年間この業界で多くの相続案件を見てきました。名義変更を自分でやった方、専門家に任せた方、どちらのケースも数多く経験しています。今回は自分で名義変更する場合の実際の費用と手順、注意点について現場の視点からお伝えします。

相続登記が2024年4月から義務化されたこともあり、これから手続きを進める方も多いでしょう。費用を抑えつつ、確実に進めるための情報をまとめました。

不動産の名義変更を自分でやる場合の総費用

不動産の名義変更を自分で行う場合、必ずかかる費用は登録免許税です。これは固定資産税評価額の0.4%で、評価額が2000万円の物件なら8万円になります。相続による所有権移転登記の場合、この税率が適用されます。

次に必要なのが各種証明書の取得費用です。被相続人の戸籍謄本一式は出生から死亡まで揃える必要があり、本籍地を何度か移している場合は複数の市区町村から取り寄せることになります。1通あたり450円から750円程度で、合計すると3000円から1万円程度かかるケースが多いです。

その他、相続人全員の戸籍謄本や住民票、印鑑証明書なども必要で、これらで数千円、固定資産評価証明書が400円程度です。遺産分割協議書を作成する場合、用紙代や印刷代は自分で用意すればほぼかかりません。

つまり自分で名義変更する場合の総費用は、評価額2000万円の物件で約9万円から11万円程度が目安です。司法書士に依頼すると報酬として5万円から10万円程度が追加されるため、自分でやれば5万円から10万円の節約になります。

登録免許税の計算方法と納付手順

登録免許税は固定資産税評価額をもとに計算します。評価額は毎年送られてくる固定資産税納税通知書に記載されていますが、登記申請時には市区町村で固定資産評価証明書を取得する必要があります。高崎市の場合、市役所または各支所で取得できます。

計算式は「固定資産税評価額×0.4%」です。たとえば評価額が1500万円なら6万円、3000万円なら12万円です。土地と建物がある場合は、それぞれの評価額を合算してから計算します。100円未満は切り捨てになります。

納付方法は収入印紙を購入して登記申請書に貼付する方法が一般的です。法務局内の印紙売り場や郵便局で購入できます。高額になる場合は在庫がないこともあるため、事前に電話確認しておくと安心です。

代表として多くの案件を見てきた経験から言えば、この登録免許税が名義変更費用の大半を占めます。節約できない部分ですが、評価額を正確に把握しておくことで必要な費用が事前に分かります。

自分で名義変更する際に必要な書類一覧

相続による名義変更で必ず必要になる書類は、まず被相続人の戸籍謄本一式です。出生から死亡まで連続したものが求められ、本籍地を移している場合は転籍前の市区町村からも取り寄せます。私が担当した案件では、3つの自治体から取り寄せが必要だったケースもありました。

次に相続人全員の戸籍謄本住民票、不動産を取得する相続人の住民票です。遺産分割協議を行う場合は、相続人全員の印鑑証明書遺産分割協議書も必要になります。協議書には実印での押印が求められます。

さらに固定資産評価証明書、対象不動産の登記事項証明書も用意します。登記事項証明書は法務局で取得でき、オンライン請求なら1通480円、窓口なら600円です。

法定相続分どおりに相続する場合は遺産分割協議書は不要ですが、特定の相続人が不動産を取得する場合や、持分を変更する場合は協議書が必須です。専門家として見てきた中では、協議書を作成するケースが圧倒的に多いです。書類を揃えるだけで2週間から1か月程度かかることも珍しくありません。

法務局での申請手順と実際の流れ

書類が揃ったら、対象不動産の所在地を管轄する法務局に登記申請します。高崎市の不動産であれば前橋地方法務局高崎出張所が管轄です。申請方法は窓口持参、郵送、オンラインの3つがありますが、初めて自分で行う場合は窓口持参が確実です。

申請前に法務局の相談窓口を利用することを強くお勧めします。予約制の場合が多く、事前に電話で確認してください。相談時に書類の不備や記載ミスを指摘してもらえるため、申請後の補正を減らせます。

登記申請書は法務局のホームページからひな形をダウンロードできます。記載内容は、登記の目的、原因、相続人、不動産の表示、登録免許税額などです。1文字でも誤りがあると補正が必要になるため、慎重に記入してください。

申請後、法務局での審査に1週間から2週間程度かかります。書類に不備があれば連絡が来て、補正が求められます。経験豊富な代表の視点では、初めて自分で申請する方の8割は何らかの補正が発生しています。補正期間内に対応すれば問題ありませんが、期間を過ぎると却下されて最初からやり直しになります。

自分でやる場合のメリットとデメリット

自分で名義変更する最大のメリットは費用の節約です。司法書士報酬の5万円から10万円を削減できるため、相続財産が限られている場合や、複数の不動産で手続きが必要な場合は大きな違いになります。

また、手続きを自分で行うことで不動産や相続の知識が身につく点もメリットです。将来また相続が発生した際や、不動産を売却する際に役立つ知識になります。私が対応した方の中には「一度やってみたら意外と理解できた」とおっしゃる方もいました。

一方でデメリットは時間と手間です。書類収集から申請、完了までトータルで1か月から2か月程度かかることが一般的です。平日に法務局や市役所に行く必要があるため、仕事をしている方には負担になります。

さらにミスのリスクも無視できません。書類の不備や記載ミスがあると何度も修正が必要になり、最悪の場合は却下されます。相続人が複数いて関係が複雑な場合、遺産分割協議書の作成に不安がある場合は、専門家に依頼したほうが確実です。現場で見てきた経験では、シンプルな相続であれば自分でも十分対応できますが、複雑なケースでは専門家の力を借りるべきです。

専門家に依頼すべきケースと判断基準

自分でやるか専門家に依頼するかの判断基準として、まず相続人の数が挙げられます。相続人が3人以上いて、遺産分割協議が必要な場合は、協議書作成のミスが後々トラブルにつながる可能性があります。専門家に依頼したほうが安心です。

次に不動産の数や種類です。複数の土地や建物、農地が含まれる場合、それぞれの登記手続きが複雑になります。農地の場合は農業委員会の許可も必要になるため、手続きの難易度が上がります。

また時間的余裕も重要です。仕事が忙しく平日に動けない方、遠方に住んでいて何度も法務局に行けない方は、専門家に任せたほうがスムーズです。相続登記は義務化されており、相続を知った日から3年以内に行わないと過料の対象になります。期限が迫っている場合も専門家への依頼を検討してください。

逆に、相続人が配偶者と子供だけ、不動産は自宅の土地建物のみ、遺産分割協議も済んでいるといったシンプルなケースであれば、自分でやることも十分可能です。専門家として多くの案件を見てきましたが、ケースバイケースで判断することが大切です。

まとめ|費用を抑えつつ確実に進めるために

不動産の名義変更を自分でやる場合、必要な費用は登録免許税と各種証明書代で約5万円から15万円程度です。司法書士に依頼する場合と比べて5万円から10万円の節約になりますが、時間と手間がかかる点は理解しておく必要があります。

手続きをスムーズに進めるには、法務局の相談窓口を活用し、書類の不備をなくすことが重要です。特に戸籍謄本の収集や遺産分割協議書の作成は慎重に行ってください。初めての方でも、シンプルな相続であれば十分対応できます。

ただし相続人が多い場合や不動産が複数ある場合、時間的余裕がない場合は、専門家への依頼も選択肢に入れてください。費用はかかりますが、確実性と時間の節約になります。現場経験者として言えるのは、自分の状況を冷静に判断し、無理のない方法を選ぶことが大切だということです。

相続不動産の名義変更でお困りの際は、まずはお気軽にご相談ください。あなたの状況に合わせた最適な方法を一緒に考えます。

ホームクエストでは、相続・空き家・空き地・農地のご相談を承っています。経験豊富な代表が、最初から最後までご一緒します。

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