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不動産コラム・豆知識

住宅ローン控除2026年改正のポイント|相続不動産への影響を解説

2026年06月28日

先日、相続した実家の売却相談に来られた50代の男性が「親の家を売って、自分たち用にバリアフリーの家を買いたいんです。でも住宅ローン控除が変わるって聞いて、いつ動けばいいのか迷っています」とおっしゃいました。税制改正のニュースは耳にしても、自分のケースにどう影響するのか、判断に困る方は少なくありません。

実は2026年から住宅ローン控除の制度が大きく変わります。特に相続不動産を売却して住み替えを検討している方にとっては、売却のタイミングと購入のタイミングが控除額に直結するため、事前に制度を理解しておくことが重要です。

ここでは建築士・宅建士・FPの資格を持ち業界経験25年の立場から、2026年改正の具体的な内容と、相続不動産を扱う方が押さえるべきポイントを解説します。

2026年改正の主なポイント

住宅ローン控除は正式には「住宅借入金等特別控除」と呼ばれ、住宅ローンを組んで住宅を取得した際に、年末のローン残高の一定割合を所得税から控除できる制度です。現行制度は2022年に改正されたものですが、2026年以降に居住を開始する物件については、さらなる見直しが予定されています

まず押さえておきたいのは、控除率は0.7%で変わらない点です。ただし控除対象となる借入限度額と控除期間については、住宅の性能や取得時期によって段階的に縮小される方向で議論が進んでいます。新築住宅では省エネ基準適合が必須となる見込みで、基準を満たさない住宅は控除対象外となる可能性が高まっています。

中古住宅についても同様に、省エネ基準への適合が重視される流れです。相続した実家を売却して、中古住宅を購入する場合でも、築年数だけでなく省エネ性能証明の有無が控除額を左右する時代になります。

相続不動産売却と住み替えのタイミング

相続不動産を売却してその資金で新居を購入する場合、売却時期と購入時期の組み合わせが控除額に大きく影響します。現場で多く見るのは、相続した空き家を急いで売却したものの、買い替え先がなかなか決まらず、結果的に2026年以降の入居となってしまうケースです。

たとえば2025年中に相続不動産を売却し、その資金で新築住宅を購入する契約を結んでも、実際の引き渡しと入居が2026年にずれ込むと、新制度が適用されます。建築工事の遅延や、売却物件の引き渡し条件によっては、思わぬタイミングのずれが生じることがあります。

専門家として関わった事例では、相続した実家の売却で予想外に時間がかかり、当初2025年末の入居予定が2026年初めにずれ込んだ結果、控除額の計算方法が変わってしまったケースがありました。こうした事態を避けるには、売却と購入のスケジュールを余裕を持って組み、専門家と連携しながら進めることが欠かせません。

省エネ基準適合と控除額の関係

2026年改正で最も注目すべきは、省エネ基準適合住宅かどうかで控除額が大きく変わる点です。現行制度でも認定住宅や ZEH 水準住宅には優遇がありますが、今後はさらに基準が厳格化される見通しです。

たとえば認定長期優良住宅や認定低炭素住宅であれば、借入限度額が最大5000万円となり、控除期間も13年間確保される可能性があります。一方で省エネ基準を満たさない住宅は、控除対象外または大幅に縮小されることが想定されています。

相続不動産を売却して中古住宅を購入する場合、築年数が古い物件では省エネ基準を満たさないケースが少なくありません。現場では、購入前に既存住宅性能評価や省エネ基準適合証明を取得できるかを確認し、リフォームで基準を満たせるかを検討することが増えています。建築士の視点で建物の状態を診断し、必要な改修内容とコストを事前に把握することが、控除を最大限活用するカギになります。

中古住宅購入時の注意点

相続した空き家を売却し、その資金で中古住宅を購入する方にとって、中古住宅の築年数と性能証明は非常に重要です。現行制度では昭和57年以降の新耐震基準を満たしていれば控除対象となりますが、2026年以降は耐震性に加えて省エネ性能も求められる方向です。

実際に関わった事例では、築30年の中古戸建てを購入希望された方が、省エネ基準適合証明を取得するために断熱改修が必要となり、追加で約200万円の費用がかかったケースがありました。ただしその結果、住宅ローン控除の恩恵を最大限受けられるだけでなく、光熱費の削減や快適性の向上にもつながり、長期的には十分なメリットがありました。

購入前に建物診断を行い、構造・設備・省エネ性能を総合的に評価することで、購入後のリスクを最小限に抑えられます。代表はこうした診断から売却・購入までワンストップで対応できるため、相続不動産の売却と住み替えを同時に進める方には特に安心していただけます。

売却資金を活用する際の資金計画

相続不動産を売却して得た資金を新居購入に充てる場合、売却のタイミングと資金の流れを正確に把握することが欠かせません。売却代金が手元に入るのは引き渡し時ですが、新居購入の頭金や諸費用の支払いタイミングとずれが生じると、一時的に資金繰りが厳しくなることがあります。

またローン控除を最大限活用するには、借入額と自己資金のバランスも重要です。売却資金を全額頭金に充ててローンを少なくすれば利息負担は減りますが、控除額も小さくなります。逆に借入額を増やせば控除額は増えますが、金利負担も大きくなります。FPの視点で将来のキャッシュフローをシミュレーションし、最適な資金配分を検討することが大切です。

現場では、相続不動産の売却益に対する譲渡所得税の計算も同時に行い、手元に残る正味の資金を正確に把握してから購入計画を立てます。特例措置の適用可否や、相続時の取得費加算など、税務上の選択肢を漏れなく検討することで、トータルの手取り額を最大化できます。

実際の相談事例から見る判断基準

ある50代のご夫婦は、高崎市内で相続した実家を売却し、同じ市内のバリアフリー住宅に住み替えを希望されていました。売却予定の実家は築40年の木造住宅で、購入希望の中古住宅は築15年の軽量鉄骨造でした。

まず相続した実家の建物診断を行い、売却価格の妥当性を確認しました。次に購入希望物件について、省エネ基準適合の可能性を調査したところ、追加の断熱工事なしで証明書が取得できることが判明しました。売却は2025年夏に完了し、購入物件の引き渡しを同年秋に設定することで、2025年中の入居を実現できました。

この事例では、売却から購入まで一貫して専門家がサポートすることで、税制改正前のタイミングを逃さず、かつ省エネ基準も満たした住宅への住み替えが実現しました。結果として13年間で最大約260万円の控除を受けられる見込みとなり、ご夫婦には大変喜んでいただけました。

まとめ|2026年改正を見据えた相続不動産活用

住宅ローン控除の2026年改正は、相続不動産を売却して住み替えを検討している方にとって、タイミングと物件選びの両面で影響があります。省エネ基準適合が控除の前提となる方向性が強まる中、購入前の建物診断と性能評価が今まで以上に重要になります。

売却と購入のスケジュールを慎重に組み、税制改正の時期をまたぐ場合の影響を事前にシミュレーションすることで、不利益を回避できます。また相続不動産の売却益を最大限活用するには、譲渡所得税の特例措置と住宅ローン控除の両方を視野に入れた資金計画が欠かせません。

現場経験者として多くのケースを見てきましたが、制度を正しく理解し、早めに動き出した方ほど、希望通りの住み替えを実現されています。相続不動産の活用と住み替えでお悩みの方は、建築・不動産・資金計画の全体を見渡せる専門家にご相談ください。

ホームクエストでは、相続・空き家・空き地・農地のご相談を承っています。経験豊富な代表が、最初から最後までご一緒します。

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