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売却成功事例

底地の売却に成功した事例【高崎市・借地人との交渉】

2026年05月15日

「底地」という不動産をご存じでしょうか。底地とは、第三者に貸している土地のことで、所有権は地主にありますが、借地人が建物を建てて使用している状態の土地を指します。底地は通常の土地と比べて売却が難しいとされ、市場価格も大幅に下がる傾向があります。

しかし、適切な戦略を取れば底地でも納得のいく価格での売却が可能です。株式会社ホームクエストが手掛けた高崎市内の底地売却事例を通じて、成功のポイントをご紹介します。

底地とは何か

底地は、借地権が設定されている土地のことです。借地人は地主に毎月地代を支払う代わりに、その土地に建物を建てて住むことができます。借地人の権利は借地借家法によって強く保護されており、地主が一方的に契約を解除することはできません。

底地のオーナーである地主にとっては、毎月の地代収入があるメリットがある反面、土地を自由に使えない、売却しても評価額が低いなどのデメリットがあります。一般的に底地の売却価格は更地価格の20〜30%程度とされています。

事例の物件概要

今回ご紹介するのは、高崎市内に底地を所有していた60代女性の事例です。先代から相続した土地で、借地人は3軒(3区画)にわたっていました。土地全体の面積は約400㎡、3軒の建物がそれぞれ建っており、地代は3軒合計で月額9万円程度でした。

所有者は遠方に住んでおり、底地管理の負担を感じていました。「いずれ売却したいが、底地のままでは安くしか売れない」と諦めかけていました。複数の不動産会社に査定を取った結果、提示された価格は更地価格の20%程度の400万円。所有者の希望価格には大きく届かない金額でした。

戦略:借地人との合意による売却

弊社が提案したのは、借地人それぞれに底地を買い取ってもらう戦略でした。借地人にとって底地を購入できれば、自分の土地として完全な所有権を持つことができ、将来の売却や建て替えが自由にできるようになります。借地人にとって魅力的な提案となれば、底地の売却価格を引き上げる余地が生まれます。

底地と借地権を一体化(地主と借地人が一致する状態)すると、不動産価値が大きく上がります。専門用語では「完全所有権」と呼ばれ、更地価格に近い水準まで価値が回復します。この「価値の差」を借地人と地主で分け合えば、双方にメリットのある取引が成立するのです。

交渉プロセス

3軒の借地人それぞれと、丁寧な交渉を進めました。まず弊社スタッフが各借地人を訪問し、現状の確認と意向のヒアリングを行いました。借地人によって状況や考え方が異なることが見えてきました。

1軒目は60代のご夫婦で、「子に相続させるなら、しっかり所有権を持たせたい」という考えをお持ちでした。底地購入に強い関心を示され、価格交渉に入りました。

2軒目は40代のご夫婦で、リフォームを検討していたところでした。底地購入による完全所有権化は将来の住み替えや売却でもメリットがあると判断され、購入に前向きな姿勢でした。

3軒目は70代の男性で、底地購入には興味を示されませんでした。「自分の代では現状維持で良い」というご意向でした。

結果として、1軒目と2軒目に対しては底地を売却することで合意に至りました。それぞれの借地部分の底地を、借地人に直接売却する形となりました。3軒目については、借地状態のまま残すこととなり、将来的な売却または借地契約の継続となりました。

価格設定の考え方

底地を借地人に売却する際の価格設定には、双方が納得できる根拠が必要です。今回採用したのは「借地権割合×借地権価格+底地割合×底地価格=更地価格」という考え方でした。

高崎市の住宅地での借地権割合は一般的に60%程度、底地割合は40%程度です。このエリアの更地価格を1区画あたり1,500万円と試算し、底地割合40%の600万円を底地の理論価格として算定しました。

第三者への売却なら更地価格の20%程度(300万円)にしかなりませんが、借地人へは40%(600万円)で売却できる可能性があります。借地人にとっても、完全所有権化により1,500万円相当の価値を得ることができ、Win-Winの取引となります。

最終的に、1軒目とは580万円、2軒目とは620万円で底地売却が成立しました。3軒目の底地は売却保留となり、結果として2区画分で合計1,200万円を売却できました。当初の他社査定400万円と比較すると、3倍の売却価格となりました。

本事例から見える成功のポイント

底地の高値売却に向けたポイントを整理します。

第一に、借地人との丁寧なコミュニケーションです。底地は借地人との関係が密接に絡む特殊な不動産であり、借地人の協力なしには高値売却は実現しません。借地人それぞれの状況や意向を理解した上での提案が、合意形成の鍵となります。

第二に、双方にメリットのある提案です。「地主が高く売る」だけでなく、「借地人も価値を得られる」構図を作ることで、合意が成立します。完全所有権化の価値を借地人に丁寧に説明することが重要です。

第三に、客観的な価格根拠です。借地権割合・底地割合に基づく理論的な価格設定は、双方の納得感を生みます。感覚的な価格交渉ではなく、根拠ある価格提示が交渉を進めます。

第四に、個別対応の柔軟性です。複数の借地人がいる場合、全員が一律に応じるとは限りません。応じる借地人とは進め、応じない借地人とは別の対応を取る、という柔軟な進め方が必要です。

底地売却の他のアプローチ

借地人への売却以外にも、底地売却にはいくつかのアプローチがあります。

底地買取専門業者への売却は、最も簡単で確実な方法です。専門業者は底地の運用ノウハウを持っており、借地人との関係を引き継いで運営します。価格は低めですが、確実に現金化できます。

借地権との交換も選択肢です。地主と借地人で土地を分割し、それぞれが完全所有権を持つ形にする方法です。土地の形状や面積によって実現可能性が変わります。

地代の値上げと条件交渉を経た上での売却もあります。地代を見直すことで底地の収益性を高め、底地買取業者への売却価格を引き上げる方法です。

まとめ|諦めずに最適な戦略を

底地は「売れにくい」「安くしか売れない」と思われがちですが、戦略次第で大きく価値を引き出すことができます。借地人との関係を踏まえた丁寧な進め方が、納得のいく売却につながります。

株式会社ホームクエストでは、底地・借地権など特殊な権利関係を持つ不動産の売却についても豊富な経験があります。「うちの底地、どうしたら良い?」という方も、まずはご相談ください。

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